絵本の読み聞かせ効果は?読み方のポイント、興味を示さない時のアドバイスも。
読み聞かせをした方がいいとなんとなく思っている方も多いと思いますが、本当に効果ってあるのかを調査データのほか、生後2か月から娘に読み聞かせを続けている私の実体験も含めてまとめていきます!
読み聞かせは学力アップに効果あり!?
2023年に1,836名の子どもたちを対象に調べたデータによると、《数》《図形》《未測量》《位置》《言語》《生活・他》のすべての領域において、毎日読み聞かせを行っているお子さんの平均点が最も点数が高いという結果がでています。
【参考】第1回全国幼児発達診断テスト/ふでまる道場(2023)
読書量が多い子どものほうが非認知能力(EQ)も高い結果に。
近頃よく耳にする「非認知能力(EQ)」にも読み聞かせは効果的との調査結果が出ていました!非認知能力とは、やる気、忍耐力、協調性、自制心など、人の心や社会性に関係する力です。目標に向かって自発的に取り組んだり、うまくいかない場合はやり方変えて工夫したり、テストでは測れない能力のこと。AIなどが発達してきた昨今は非認知能力が今後の社会を生きるために必要な能力と言われています。
この非認知能力についても、読書量が多いお子さんのほうが高いという結果が出ています。ちなみに、紙の本か電子書籍か、デバイスはPCかスマホかなどの読書の使用ツールと非認知能力の高さは関係がないということも調査結果で出ていました。
■小中高少・・・小中高を通して読書量が少ない。
■低下・・・小中高で読書量が低下している。
■上昇・・・小中高で緩やかに読書量が上昇している。
■小中高多・・・小中高を通して読書量が多い。
【参考】子どもの頃の読書活動の効果に関する調査研究/国立青少年教育振興機構(2021)
「読書量」と「読解力」は比例しない!?
今までの情報を聞くと、とにかく本をたくさん読ませればいいのね。と思うかもしれませんが、実は
小学5年生と中学2年生を対象に「最近1カ月の読書量」と「読解力スコア」の関係を調査した結果、意外なことに読書量と読解力に比例関係がないという結果もあります。
どういうこと!?って感じですが、読書をたくさんしても意味がないということではありません。実際に「読解力世界一」と言われるフィンランドでは読書量と読解力は比例しているそうです。読書量も大切ですが、読書の「質」も大切で、読み聞かせの効果的な方法がが必要なんです。特に、子どもの想いや意見を引き出し、尊重することが大切と言われています。
【参考】「読解力」を育てる総合教育力の向上にむけて―学力向上のための基本調査2006より/ベネッセ総合研究所(2006)
生後2ヶ月から読み聞かせを続けている娘の様子は?
現在2歳2ヶ月になりますが、正直いって、そこまで大きな発達の変化は感じていません(笑)絵本を毎日読んでいるせいか、よくしゃべるし語彙も多いと保育園の先生に言われることもありますが、とびぬけてというわけではないと思います。そもそもこのくらいの年齢は個人差が大きいので。
でもとにっかく絵本が好きで、家でも保育園でも絵本をよくせがんできますし、大好きな絵本は自分でペラペラめくって、覚えているページをうろ覚えながら読んだりしています。今後、学校でも社会生活でも文章を読むことは必須なので、本が好きになってくれているのは良かったなあと思っています。
効果的な読み聞かせ方法、私が感じた感じた違和感。
では、効果的な読み聞かせはどういうものかというと、一般的には以下のように言われています。
①抑揚は漬けつつも大げさにはしない
②アドリブを入れない
③絵本を動かしたりしない
④読んでいる途中で質問や説明はしない
ですが、私はちょっとコレをみたとき疑問がありました。
静かに聞いてるだけで、本当に子どもって楽しいのかな?
絵本を通してしゃべったり、コミュニケーションとってもいいんじゃない?
子どもって大げさに読むほうが喜ぶし、子どもの好きなものや知っている人の名前にしたりアレンジした方が食いつきがいい(笑)娘には絵本を聞く習慣よりも、まずは絵本を楽しんで、絵本を通していろんなコミュニケ―ションをしてほしいと思っていました。
ただ、上記の読み聞かせ方法が悪い方法というわけではありません。子どもが静かに聞き入り物語に没入すること。親子で親密な時間を共有することも大切なことだと思います。ただ、わが家には合ってないかもと思ったのです。
子どもも親も質問し合う。欧米で主流の対話式読み聞かせ。
海外では絵本を通して子どもたちと対話をすることを大切にしているそう。なので、「あなたはどう思う?(What do you think?)」「なぜそう思う?(Why do you think so?)」という質問も大人が積極的に行うそうです。わが家でも、私や夫が娘に話しかけ(「これなんだろうね」「どんな顔してる?」などなど)、娘にも自由におしゃべりを楽しんでもらいながら読み聞かせをしています。
【参考】アメリカの子どもたち、積極的な発言の背景には幼少期の「読み聞かせ」がある? -教育の最先端カリフォルニアで聞いてみた!/note(2023)
「ダイアロジック・リーディング」で読解力が育つ。
「どう思うか」「なぜそう思うのか」と問いかけながら読む方法を「ダイアロジック・リーディング」と言い、物語を受けて自分で考えるクセがつくので、読解力、想像力、考えをまとめる力、人に言葉で伝える力、が育つと言われています。興味がある方は、こちらの本がすごく参考になるのでおすすめです。
『思考力・読解力・伝える力が伸びる ハーバードで学んだ最高の読み聞かせ』加藤映子(2020)
家族が読み聞かせることで、脳がより活発に!
実は、誰が読み聞かせるのかも重要で、母親が読み聞かせた場合と見知らぬ人が読み聞かせた場合では、母親の読み聞かせ時には脳内ネットワークの強度が高く、より効率的な脳の活動を示したそうです。また、聞いている子どもの表情のポジティブさ(笑顔など)も母親が読み聞かせたときのほうが高かったそう。母親でないといけないといわけではなく、親密な相手が読み聞かせるほうが、脳をより活発に刺激するそうです。
【参考】母親の読み聞かせの影響力(2021年)
絵本に興味を示してくれない時はどうしたらいい?
特に0歳児の乳児さんの場合は、絵本の読み聞かせは難しいですよね。ページをなめたり、かじったり、高速でめくって終わり、あげくはビリビリ破る。(絵本ってけっこう高いから、やめて~~~!)
でも、よく考えてみたら絵本は読むもの(食べる物じゃない)なんてことは赤ちゃんにはわからないので、わが家の場合は、カミカミ、なめなめ、びりびりOK (さすがに紙を食べるのは阻止していましたが)、順番に読まなくてOK 。逆にあれダメ、これダメと言いすぎると絵本自体を嫌いになっちゃうんじゃと思って、読んでいるのを聞いていなくても、なめても、高速でめくっていても、とにかく絵本で娘が楽しんでいるならそれでよし。と思っていました。
もう少し大きくなったお子さんで、絵本に興味がない子の場合は、人気保育士「てぃ先生」の上げていた二つの動画がすごく参考になると思うので、見てみてください。
本が好きな子どもの親がやっている習慣と保育士のオススメ方法
まずは「本を読む時間」を好きになってもらうことが大切。あとは子どもが興味を持つように絵本を見えるところに置いておく、最後は親自身が絵本や読書に興味をもつ。こんなところがポイントのようです。
子どもに絵本を読んでいる時、勝手に【どんどんページをめくられる理由】
大きく上げると理由はふたつ。違う絵本を読んでほしいからページをめくって「おしまい」にしようとしている。もうひとつは、この本の中でも好きなページが早く見たいからめくっている、そうです。